館長です。っといっても実は竹内源造に関しては何も知らない素人なのです。でも素人なりの知った時の驚きや感動を大切に伝えて行けたらと思い、「館長のひとり言」を書き始めてみました。
第1回目は記念館に居る一羽の凄いニワトリの像についてです。下の写真(ちょっと色合いが写真では違いますが:うすい土色に近い)。
これ、素晴らしい作品です! 是非見に来てください。何回でも。本館は入場無料です。
竹内源造の作品といえば、記念館正面の圧倒的な迫力でせまる双龍かと思いますが、さりげなく置かれているこの作品もなかなか感動的です。私は好きです。鏝絵の材料は通常は左官で使われる漆喰(しっくい)ですが、この作品はモルタルで作られています。漆喰は乾かすと縮むので、時間をかけて作品を作る必要があります。素材としてはもろいので壊れやすいという欠点もあります。一方、モルタルはすぐに乾燥するので作り直しが効かず、一気に作る必要があります。おそらく(以下は勝手な想像ですが)こて技術の練習にモルタルを用いているうちにこの芸術的作品にたどり着いたのではないかと感じます。
実はこの作品、源造の作であるとの確固たる証拠がありません。源造はほとんどサイン等をほどこさなかったためですが、素人の私が見ても、この見事なこてさばきと作品の力強さ、完成度の高さは双龍と通じるものがあり、余人をもってなしがたき輝きがあります。
大きさは高さ30cm位の小さなものですが、本当にその迫力は素晴らしいです。目の前で見れるという利点もあります。是非この作品の素晴らしさを味わいに来てください!